2018年8月29日水曜日

人々に纏わらない内容にタイトルを無理やりつける人々

いつもながら全くバイクと無関係の話で始まりますが、小説というのは読めば読む程にその世界に素早く入り込める技術が身に付きます。

近頃の休日は、本を手に取って表紙を眺めた時からその世界に入ったきり12時間以上出てこなくなったりする事もしばしばであります。

まぁ読む本にもよりますが、12時間後出てきた頃にはやけに機嫌がよくなって出てくることもあれば、先日などはボロボロのズタボロに傷心して出てきてしまい、あまりに恐ろしい小説過ぎて、表紙を裏返して二度と読むまいと隅へ追いやった本などもあります。

読書にバイクいじりに犬との独居生活を営んでおりますと、流石に筆者もいい歳のせいか、周囲から心配される事が多くなってまいりました。

特に両親などは、遠い地方に暮らしている事情も合わさるのか、筆者の生活に辟易しているのか、心底心配なのか、身を固める事を勧めてきます。

友人同僚、皆々同意見の様で、特に就寝時は犬と抱き合って眠るという事を明かすと大抵心配等されるのでありますが、いやはや、腫れ物になってきたなぁと感慨深い物があります。

とは言え特に焦る事もなく、元々プライベートに関しては恐ろしく杜撰で自分に無関心な生き方をしてきた所以か孤独に全く苛まれない性格が一つ難儀であります。

ここでは早くに実家を出て、工具引きずって稼いでは移動するという旅をしてきた事が裏目に出たなぁと思ったり致します。

そんな筆者に最近ムズムズとすることがありまして、もう東京生活が随分長くなったせいか、忘れていた感覚がムラムラと甦ったりすることがありまして。

”工具引っ提げて、世界に武者修行の旅に出たい・・・。”

今の所全くそんな予定もなく、ただただ、そんな欲求が蘇ることが無かったので驚いただけなのでありますが、全く知らない土地で、ハンデを目一杯背負ってゼロからのスタートで怒涛の勢いで成果を上げる。

この快感にもう一度浸りたいと、思ったりするのですが・・・。

やっぱり筆者は陸友へまだまだ恩義を返せていないですからね、まだまだ、ディーラーマンとしてはお役目果たさなくてはならないので、この欲求は胸の奥底へ仕舞い込むことにしました。

さて、中身のない話も程々に。

陸友ファクトリーは色々と課題も抱えつつ、前進致します、前にしか道がないのが人生であります。


先日無事に車検取得し終わったI様FL。


納車後色々と出てきましたが、最後は発電不良。


ジェネレーターは非常にシンプルな構成ではありますが、一つ一つの構成部品が基本的な役割をきちっと果たさねば、見事なまでに発電に至りません。


ステーター、ローターしかり、ブラシの厚み等々、普段なかなか面倒を見にくい構造でありますが、これらの構成があるべき姿の発電は何か有機的な活動を髣髴させます。
















何か無茶苦茶な順番の画像羅列になってしまいました。 モータリングを行い無事に復活したのも束の間、今度は少々マフラーからの白煙が増加してきた今日この頃のFLさん、オリジナルスタイルパンヘッドはオーナーを簡単に背中に乗せない野生の馬の様で、それが愛おしいと思えるのは実に不思議な人間の性でしょうか。


先日無事にご納車できたH様FLSTS君。 


FLSTS系統のファンというのは2018年となった現代でも、変わりなく、この重厚感の塊のようなあまりにも強い独自性はオーナーの所有欲を満たした上で溢れさせる数少ない稀少なモデルであります。


そもそも、これほど皮革の似合うバイクというのが異常事態でありまして、他メーカーでは再現不可能な世界であります。 考えてみればバイクに皮革の装飾品という突飛な発想その物が2周くらい回って戻ってきて改めて関心させられます。


常に独自路線を貫くK様FXWG。 ご納車後すぐにハンドル交換。 


ワイドグライドの言葉通り、やはりこのハンドルが似合うなぁ。 ちなみにクリアキン製のこのグリップはアメリカ本土ではやたら人気がありました。 グリップと言えばこれというくらい毎日付けていました。 


ご友人に相当反対されつつも、全く動じずエンジンガード装着してシーソー式のレバーへ換装。


幸いエンジンは快調の様、入荷時ソリッドのタペットで打音が酷かったが、調整後はなかなか具合は良さそうで一安心。


こちらも先日ご納車したG様FXS。 


旅先でいきなり飼い主に牙を剥く荒馬の如くショベルヘッドは生き物。


他県でフロートバルブの固着を起こし強烈なオーバーフローでリキッドロックまで引き起こしたじゃじゃ馬君。 


Bキャブは近代的なデザインには見えますが、素材と精度はさておき、ほぼほぼ構成はリンカートに近い構造になっており、スロットルの動きに対して、ダイレクト感は薄く、大気環境と流体力学の法則を間に挟み、会話をしながら古風なフィーリングを味わえます。

が、レースの世界でいう所、性能の悪いポンコツキャブでありますから、ビンテージの世界観から話すべきか、モーターパフォーマンスの世界観からの話か、言い方だけの話になってしまいます。 


陸友レーシング続き。 9月16日まであとわずかというところまで来ていますが、まだレーサーの準備が完了していません。 これは本気でやばいと焦っています。 

チェーンテンションはカムの切削で難を逃れました。


が、肝心のチェーンラインはスペーサーを試したところで全く届かず、そのライン差26㎜という数字に愕然としました。


ハブダンパーのオフセットは4㎜程度行いましたので、ダンパーの中古を4㎜厚でカットしてスペーサーとして使用します。


こちらは新品で取り寄せたダンパー。 こういうのはハーレーもカワサキも変わらないのだなぁ。そりゃそうか。




マニアック過ぎてもはや掲載を躊躇する内容になってきましたが、構わず続けます。


チェーンラインの解決方法を模索しつつ、もう一つの課題の解決策を練ります。


ブレーキキャリパーのサポート固定マウントが当然ながらオリジナルは全く使えない。


いくつか考えうるところ、アダプターの線も考えましたが、時間制限がかなり高めなので、最も最短距離を進むことにしました。


マウントを新たにスイングアームに増設する方法を採りました。


飛び飛びになりますが、同時作業で行っておりましたこちらはチェーンラインの唯一の解決策、ハブアダプターの製作。


2000系のジュラルミンをオーダー、近頃の金物屋さんのニーズ対応は凄まじい。
この特殊というほどでもないかもしれませんが、限定的な材料が1週間で届きます。























とまぁ無事に26㎜外側へ移動させることができました。 良かった良かった。


マウントもダイレクトにスイングアームに取付完了。 スイングアーム外さずにやりましたが、死ぬほど後悔しました。 マスクが熱で変形するかと思いました。


完ぺきにラインが出ました、やはりラインが出ているとチェーンは軽い。 カラカラと良く回ります。

しかしこのファイナル変更及びチェーン化、実は部品材料併せて3万程度。

工賃にしてしまうと恐ろしいことになりますが、貧乏人ならではの手法だったかもしれません。


こちらも測定通り所定の位置でサポートできました。 
廃材で作ったので無料。


う~ん、なんなんだろうこのバイクは・・・。


もはやV-rodからも遠ざかってきたような気もするし・・・



最大の難関2つは無事に超えられたので、あとは新兵器の装着と各部セッティングです、あともう少し。

例年の如く仕様変更が大きすぎて前年のデータが全く使えないので、いよいよ流石のV-rodでもフロントが浮き始めるのではないかと少し心配が出てきました。


やっと念願のhook upを投入、これで10年付き合った地獄のホイルスピンから解放されます。 見た目は結構好きなのだが、18インチはやはりレースでは厳しかった・・。